エコーガイド下マンモトーム生検の局所麻酔を受けた後に左肺に気胸が生じた事例
エコーガイド下マンモトーム生検の局所麻酔を受けた後に左肺に気胸が生じた事例
東京地裁 平成28年5月25日判決
事件番号 平成26年(ワ)第26502号
本件は,エコーガイド下マンモトーム生検の局所麻酔を受けた後に左肺に気胸が生じたことについて,これは上記局所麻酔によるものであり,医師には麻酔針を漫然と胸腔内に進行させた手技上の注意義務違反ないし過失があるなどと主張して,債務不履行又は不法行為(使用者責任)に基づき,損害賠償を求めた事案である。
裁判所は,医師には,エコーガイド下マンモトーム生検の局所麻酔の手技を行うに当たり,麻酔針を患者の胸腔内に進行させた手技上の注意義務違反ないし過失があり,これにより患者に医原性気胸が生じたのであるから,医師の上記注意義務違反ないし過失と因果関係のある損害について賠償責任を負うとして患者側の請求を一部認容した。