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人工膝関節置換術,血栓摘除術,バイパス術において注意義務違反があり,左大腿切断に至ったとして損害賠償を求めた事例

人工膝関節置換術やこれに引き続いて行われた血栓摘除術,バイパス術において注意義務違反があり,左大腿切断に至ったとして損害賠償を求めた事例

東京地裁 平成20年1月21日判決
事件番号 平成17年(ワ)第24889号

 本件は,被告病院において左変形性膝関節症の治療として人工膝関節置換術を受けた患者が,担当医師には,人工膝関節置換術やこれに引き続いて行われた血栓摘除術,バイパス術において注意義務違反があり,これにより患者は左大腿切断に至ったと主張して,不法行為(使用者責任)又は診療契約の債務不履行に基づき,損害賠償を求めた事案である。

 裁判所は,被告病院の担当医師の各注意義務違反と左大腿切断との間に因果関係があるとは認められないとしたものの,各注意義務違反により,左大腿切断に至らなかった相当程度の可能性を侵害されたことに対する慰謝料を認めた。 その慰謝料額については,①患者の負った後遺障害は左下肢を膝関節以上で喪失したという重いものであり,その精神的損害も大きいと認められること,②担当医師らには3点にわたる注意義務違反があり,それらのいずれの点についても,注意義務を尽くしていれば左大腿切断に至らなかった相当程度の可能性があったと認められること,③説明義務違反については,単に下肢切断に至る可能性を説明しなかっただけでなく,誤解を与える不適当な説明をしたものであり,その義務違反の程度は重大であるというべきこと,④手術をしなければ良かったのか等前向きに考えることができず,うつ病と診断されていること等の一切の事情を考慮して,相当額が認められた。

 



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